09/08/26 13:57:14.03 m6+ZVIW7 BE:949411384-PLT(12000) ポイント特典
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かっちゃんとの再会 京都市上京区・田中冨久子（無職・８４歳）
ピアノ教室へ週１回、お兄ちゃんに連れられてやってくる「かっちゃん」は、自分のレッスンまでじっと順番を待つことができず、別の部屋へ出たり入ったりしていました。
「かっちゃん、いくつかな」と尋ねると、かっちゃんは指を１本ずつ開いて３本を出しました。「小学３年生」という事だったようです。
ダウン症のかっちゃんと私との最初の出会いは、ピアノ教師をしている嫁のピアノ教室でした。かっちゃんの音符の下には絵が描かれ、
先生が一つ一つ指さしながら、繰り返し繰り返し教えていました。間違いなく読めたかっちゃんは、先生から抱きしめられました。
あれから１０年余り。この８月、ピアノ発表会に出場したかっちゃんと久しぶりに会いました。
舞台のグランドピアノの前のかっちゃんは、落ち着いて曲を弾き終えました。第３部ではコブクロの「桜」を弾き歌いし、いくつもの花束が贈られました。
教室では仲間たちが温かく彼を見守っていて、今ではアイドル的存在だとか。障害者の職場に通い、今も音楽教室の一員として頑張っているかっちゃんは、純情な若者に育ちました。
感動を覚えた夏のひとときでした。
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