09/08/23 12:07:38.64 YlVCBDWf
>>416の続き
ばさばさと、褒美の品々を惜しげもなく溝の中に投げ捨てた嘗淑は、その横に跪いて傍らの
しなびた犬糞を手に取り、その不出世の嘗糞師に願った。
「父上・・・私もご一緒させていただきとう存じます」
「うむ・・・」
父は嘗淑を見るでもなく乾いた犬の糞をしゃぶりつつ、しかし満足げに肯いたものであった。
これ以降、慢心を廃し父の元で精進した嘗淑は、ほどなくして後のいわゆる造船嘗糞道の
原型を確立した。その極意を纏めた三冊の著書は残念ながら現存しないが、「嘗めれば糞なり。
嘗めずは糞なるべからず」「序破嘗」といった、その箴言と嘗糞論の々は未だ嘗糞道の要諦として、
現代に至るまで伝承され続けている。
つづく