09/08/01 15:44:42.93 wXCwF4QY
『ブボの糸』 芥川糞之介
御釈迦様は蓮の池のふちに御佇みになって地獄の様子を御覧になりました。
すると地獄の底に、湯瑠下(ゆるした)という男が蠢いている姿が御眼に止まりました。
この湯瑠下と云う男は、いろいろ悪事を働いた男でございますが、
それでもたった一つ、善い事を致した覚えががございます。
と申しますのはこの男が掲示板を見ていると米倉が一匹いたので
これはネットイジメだとして米倉を叩かずに擁護したことがあったのでございます。
御釈迦様はこの男を救い出してやろうとお考えになりました。幸い傍らをみると
極楽の米倉が一匹、うつくしい茶色い糸をかけております。
御釈迦様はその糸を御手に御取りになって極楽の底にまっすぐ御下しになさいました。
そうして地獄の血の池でもがき苦しむ湯瑠下の頭の上に一筋の茶色い糸が垂れて
参るではございませんか。正直臭いとは思いながらも地獄の苦しみには叶うまいと
両手でその茶色い糸をしっかり掴み昇っていきました。蜘蛛の糸ならともかく
米倉のウンコの糸だったので幸いだれも後ろにはついてきませんでした。
しかし全身糞まみれになった湯瑠下は思わず「うう、臭い。なぜウンコなのだ。」と
呟いてしまいました。それを聞いた御釈迦様は糸だと思っていたものがウンコだと
知り思わず手を離してしまったのです。あっという間に湯瑠下とウンコは風を切って、
血の池地獄に真っ逆さまに落ちてしまいました。
こうして血の池地獄は天から降ってきた米倉のウンコと混ざってドロドロになり
血便地獄として更に酷いものとなりましたとさ。めでたし、めでたし。