09/07/23 10:00:06.20 9UgAj1NA BE:388260634-PLT(12000) ポイント特典
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故ハーマン・カーン博士はかつて、民主主義国が直面する脅威は「外からの侵攻」と「内からの浸食」であると述べた。
昨年アメリカから帰国して、日本ではその一つ、「内からの浸食」が進行しているなと思った。
まず、日本人同士の連帯感、思いやりの心が希薄になった。それと反比例するかのように、「文句」と「他人批判」に
よって人を「萎縮(いしゅく)」させる達人が多い。これにはマス・メディア、就中(なかんずく)テレビの責任が大きいと思う。
或(あ)るアメリカ人の表現を借りると、マス・メディアは最早(もはや)「インフォメーション」(情報)の提供を使命とせず、
「インフォテインメント」(汎娯楽化)の世界と化している。「ジャンク・フード」(粗悪な食品類)さながら、供給する側も、
消費する側も、健康に悪いと知りつつお互いにやめられないでいる。
ニュースですら、何についても中途半端な「実況放送」が多い。それを滑舌(かつぜつ)の悪い日本語で伝えられるし、
文脈が分からない。「事実報道」といいながら、画面でしゃべる人間が自分の主観らしきものを混入して「世論」を「誘導」し、
それに快感をおぼえている。こういうマス・メディアの状況は驚きではないが、子供染みていると感ずる。
もう一つは、日本における情報管理の杜撰(ずさん)さである。
情報に関する限り、アメリカには中国の方が日本よりもまっとうで常識的に見えるのではないか。総じて日本には、
自らの一挙手一投足を他の世界から「見られる」存在になったという認識が希薄である。「大勢順応」に馴(な)れすぎて、
国外からの視線を意識する感度が低い。
それでいてというか、それだからというべきか、安保・防衛政策の話になると必要以上に関係国の意向に気兼ねする。
連帯感の希薄化、情報管理の杜撰さは、日本が戦後64年間戦争から「鎖国」してきたことと関係があると思う。
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