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麻生太郎首相は30日、都内のホテルで開かれた日本国際問題研究所(野上義二理事長)のセミナーで
外交政策について講演し、中央アジア・カフカス(英語名コーカサス)地域を軸にユーラシア大陸の南北と
東西に交通路を整備する「ユーラシア・クロスロード」構想を発表した。北朝鮮問題では再核実験に対する
国連安全保障理事会の制裁決議の実施に向けて金融制裁や貨物検査に取り組むことを示した。
イタリア・ラクイラで7月8~10日に開催される主要国首脳会議(G8サミット)で表明する考えだ。
首相が平成18年に外相として発表した「自由と繁栄の弧」は、民主主義や市場経済で価値観を共有する
ユーラシア大陸の外周の新興国に支援や協力を行うもので、中国やロシアを牽制(けんせい)する
ねらいがあるとされていた。
新たな構想は、「自由と繁栄の弧」に囲まれた地域にねらいを定めた。中央アジア・カフカス地域には
石油や天然ガスが豊富にあり、首相は「この地域で安定と繁栄が相乗効果を上げれば、世界経済を
大きく押し上げることになる」と強調した。同時に、太平洋から欧州へのヒト・モノ・カネの流通を整備する
「現代版シルクロード」も掲げ、中国やインド、ロシアに参加を呼びかけた。
北朝鮮問題では、日本独自の取り組みのほか、「米国や韓国、中国、ロシアとも緊密に連携し、
北朝鮮に強い圧力をかけることが必要だ」と述べ、安保理決議の実効性を上げるために
北朝鮮を除く6カ国協議の参加国と連携していくことも表明した。
産経新聞
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
外交政策をテーマに講演する麻生首相=30日午後、東京都内のホテル
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