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金融系株主総会の魅力 裸になって挑発する姿 一般株主「ﾊﾞｶｼﾞｬﾈｰﾉ」
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銀行、証券、保険会社など金融系企業の株主総会が二十五日、東京都内で開かれた。
赤字決算に対するトップの陳謝や経営方針をめぐる元経営首脳と現職社長の口論－。
世界的に広がった金融不安を反映するかのように、それぞれの会場で異例な総会風景が目立った。
日本興亜損害保険の株主総会では、兵頭誠社長と一株主として出席した松沢建前会長が
損保ジャパンとの経営統合などをめぐって真っ向からぶつかった。
来春に予定されている損保ジャパンとの経営統合に反対する松沢前会長。両者のやりとりは
議事進行につれて感情的になった。
「株主様（松沢前会長）は、過去のすばらしい経験を基に現在をみている。私は現在の経験を
基に未来をみないといけない」。兵頭社長は、松沢前会長を挑発するかのように切り返した。
「人をばかにするのもいいかげんにしろ。私だって将来をみている」。松沢前会長が激高すると
兵頭社長は「はいはい、分かりました」と投げやりに受け流した。
また、筆頭株主の米ファンド、サウスイースタン・アセット・マネジメントが兵頭社長の再任に
反対している理由と対応策についての質問には「理由はあなたが一番お分かりになっているかも
しれません」と、松沢前会長とファンドが共闘していると示唆して皮肉った。
このほか、同社が保険金の支払いを意図的に遅らせて、二〇〇九年三月期の業績をかさ上げしたと
元役員の株主が指摘すると、経営陣が「不適切な事実はない」と即座に否定する一幕も。別の質問で
「裸の王様」と批判された兵頭社長が「本日の議案では、私が裸かどうかは関係ない」とやり返すなど
怒号や失笑が飛び交った総会は延べ百二分間。最終的には社長を含む取締役再任案などの議案をすべて可決した。
一般株主の都内女性（７２）は総会後、「統合の具体的構想などが聞きたかったが、ＯＢとのけんか
に時間が費やされてしまった」とあきれ顔。統合の是非を諮る臨時株主総会は年末にも開かれる。