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アイヌ民族、苦しい生活 世帯年収は道内平均の約6割
アイヌ民族で、自らの生活が「豊か」「少しゆとりがある」と感じているのは2割弱で、世帯年収も北海道内の平均の6割程度にとどまっていることが29日、
北海道大アイヌ・先住民研究センター(札幌市)と北海道アイヌ協会の共同の生活実態調査で明らかになった。
調査は、道内の2903世帯、5703人が回答。この日首相官邸で開かれた政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」で報告された。
アイヌ民族の生活実態は、北海道が継続的に調査しているが、今回は対象世帯が道調査の10倍ほどの過去最大規模となった。
今回の調査で「生活ぶり」を聞いたところ、33.5%が「苦しい」、40.5%が「多少困る程度」と回答。「少しゆとりがある」「豊かである」は17.3%だった。
世帯年収は200万円以上300万円未満が最も多く、平均355.8万円と道内の平均世帯年収の約6割という結果となった。
道によると、道内にアイヌ民族が少なくとも2万3782人住んでいる。アイヌ民族の生活調査は、北海道が72年からほぼ7年おきに実施してきた。
ただ、「積極的に協力してくれる人への調査も多く、実態をきちんと反映しているとは言い難い」(関係者)とも言われていた。
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