09/05/06 19:32:02.40 OKwnixcy BE:421849049-BRZ(10000) ポイント特典
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一つも同じものはなく、犯人を捜し当てる重要な手がかりとなる指紋。鑑定官は採取した指紋を分析し、誰が付けたのかを割り出す。
３１年間、指紋鑑定一筋の経験が認められ、４月に県警初の鑑定のプロ「主任鑑定官」に任命された。
穏やかな人柄で後輩から慕われる「鑑定のアメさん」は来年３月末に退職を控え、「身に余る光栄だ。自分の持てる技術を次世代に引き継ぎたい」と謙虚に語る。
「御巣鷹の尾根の近くで指紋鑑定に明け暮れた夏が忘れられない」と振り返る。
１９８５年８月、群馬県で発生した日航機墜落事故。乗客の遺体が誰かを判別するため、応援部隊の鑑定班の一員として現地へ駆け付けた。
うだるような暑さの中、機体の破片や遺体が散乱する悲惨な事故現場。遺体から指紋を採取し、家族が持ってきた乗客のコップなどに付いた指紋と見比べる。
地道な作業が１週間ほど続いた。「１分１秒でも早く、遺体の身元を割り出して家族に返してあげたい」と、暑さも疲れも忘れて鑑定に没頭した。
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