10/07/03 19:23:29 2MM9fxR9
■本国フランスだけでなく世界的に大ヒットした親日小説「優雅なハリネズミ」 ②■
フランスにおいては低い階級の人間が知性を表に出すことがタブーになっている為、
2人は、これまで高い知性を有しながらも、必死に隠して生活していたのだが、
オズ氏に出会ってから、変わっていき人生に希望を見出していくようになる
自殺願望の強かったパロマも考えを変えていく↓
「乏しい(フランス)文化に耐えてきて。そこへせっかく(豊かな文化を持つ)日本人が現れたのに死ぬなんて…」
全体的に日本趣味があふれていて、日本に対するあこがれ・崇拝の気持ちが強く出ている。
中には露骨に日仏の文化を比較し、日本を上級の文化、フランスを下級の文化と表現している部分まである。
そしてこの小説に出てくるオズ氏とは小津安二郎からとった名前であり、
フランス人にとっては、あこがれの王子様として描かれている。
フランスでは知らない人がいないほど大ヒットした有名な作品であるだけでなく世界的にもヒットしたベストセラーである
簡単に言うと、腐敗して救いようがないフランスの下品な上流階級と階級社会を、
地位が高くても少しも威張らず、謙虚で親切で上品な、文化的にもフランスよりレベルの高い日本人と比較
することで、痛烈な批判をしている作品である。
こんな作品がフランスで大歓迎されたということは、それだけフランス社会の抱える病は深刻だということなのだろう