10/05/02 11:33:58 8Isldi3V
URLリンク(rki.kbs.co.kr)
じゃが芋 その3 小説「じゃが芋」
2008-02-12
じゃが芋についてご紹介していますが、今週はちょっと視点を変えて、「カムジャ(じゃが芋」という題名の小説をご紹介しましょう。
この小説は、金東仁(キム・ドンイン)の短編小説です。
金東仁は朝鮮日報の主催する文学賞、東仁文学賞に彼の名前が使われていることからも分かるように、韓国の近代文学を築いた一人です。
そして短編小説「じゃが芋」は彼の代表作です。
短編小説「じゃが芋」の主人公は貧しい農家の娘、ボクニョ(福女)です。
彼女は金で買われて彼女よりも20歳も年上の男のもとに嫁に行きます。
しかしこの夫は根っからの怠け者で、夫婦は生活に困り、平壌郊外の貧民窟にまで流れていきます。
ここで福女は生活のために松の木の虫を取る日雇いを始めますが、見ていると、同じように仕事に行きながら監督と遊んでいるだけで自分よりも高い賃金をもらってくる女たちがいることに気づきます。
そしてある日、彼女も監督から声をかけられ簡単に金を稼ぐ方法を覚えるのです。
冬になり、日雇いの仕事もなくなると今度は彼女は中国人の畑に行き、ジャガ芋を盗んできてなんとか飢えをしのごうとします。
夜、ジャガ芋畑に忍び込みカゴにジャガ芋をたくさん詰め込み立ち上がった福女。
***
ワン氏 おい!
福女 ワッ!
みつかってしまった、どうしよう
ワン氏 俺の家に行こう
福女 家に行こうだって
いいとも、行ってやるさ
***
福女はチマのすそをさっとなびかせ頭にはじゃが芋の入ったカゴを載せて畑の主人、中国人のワン氏の後についていきます。
この後、ワン氏は福女の家に来るようになり、ワン氏がやってくると福女の夫はそっと家を抜け出すようになります。
ワン氏が若い娘を妻にすることになると福女は嫉妬に狂い、ワン氏の結婚式の場に鉈を手に乗り込み、結局そこで死んでしまいます。