09/08/05 14:40:20 NdLZ1xXk
[東京 5日 ロイター] 日本の電機大手の業績改善の遅れが鮮明だ。4日までに出揃った大手各社の2009年4―6月期業績は、最悪期を脱しつつあるが、
ほとんどが営業赤字から抜け出ておらず、韓国メーカーを筆頭に海外競合勢が「V字回復」の軌跡を描きつつあるのと対照的。世界の主要ハイテク企業が
金融危機からの本格回復を伺う局面に入る一方で、日本メーカーにとっては、これまで以上に海外勢の背中が遠のき始めている。
<韓国勢が「V字回復」で日本メーカーを突き放し>
4―6月決算で日本の電機メーカーが強調したのは、期初計画を上回る業績改善だ。営業損益は、ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)が期初計画より1000億円以上、
パナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)が698億円の上振れだったという。東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)、日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)、
NEC(6701.T: 株価, ニュース, レポート)の各社も「固定費削減は計画以上だった」(日立の三好崇司副社長)などと強調し、4―6月期は想定よりも営業赤字が少なく済んだと説明した。
しかし、電機大手8社の4―6月期は三菱電機(6503.T: 株価, ニュース, レポート)を除いて全てが営業赤字だ。これに対して、韓国のサムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)
の4―6月期の営業利益は2.5兆ウォン(約1900億円)で前年比5%増。1―3月期比では5.3倍で、昨年10―12月期の営業赤字を底に「V字回復」の軌跡を示しつつある。
LG電子(066570.KS: 株価, 企業情報, レポート)は4―6月の営業利益が1.4兆ウォン(約1000億円)。2四半期連続の黒字で1―3月比で12倍の水準で急増した。
特にサムスンの4―6月は、バックライトに発光ダイオード(LED)を採用した液晶テレビの投入などで薄型テレビの出荷が好調なだけではなく、半導体事業が黒字に転換。
同じ半導体で依然として赤字に苦しむ東芝、エルピーダメモリ(6665.T: 株価, ニュース, レポート)を突き放す格好となった。
<続く>