09/05/06 03:53:32 gahHBcAH
4.おじいさんの話
時間にしてたったの1時間程度でしたが、ものすごく濃密だった出会いの話を少々。
とある場所で休んでいた時、私がちょっとしたことで日本語で愚痴ったことから、
近くにいたアジア系のお爺さんが「日本の方ですか?」と声をかけてきたのがキッカケ。
話してみると孫夫婦と旅行中の韓国系ドイツ人で、
しかも戦前の教育のおかげで日本語がペラペラという方でした。
生まれは満州。戦後は南で働いていたものの、一攫千金を求めてドイツまで飛んだとか。
そこで必死に働くうちに奥さん(ドイツ人)と出会い、当時はものすごく難しかった帰化申請を行い、
ドイツ人になったうえで奥さんと結婚。以後は裕福ではないものの幸せに暮らしている。
というご老人です。
おじいさん曰く。
「今の私がいるのは、ハマダという日本人のお兄さんがいたからです。
お兄さんは言いました。
嘘をつくな。弱音を吐くな。立って、息ができれば、人は生きていける。
だからがんばれ。
お兄さんの言葉の通り、私はがんばりました。だから幸せです」
そういう話をしたあとに、
「日本人に話せて良かった」
と、何度も頷いていました。
その後、孫夫婦と思われる方々が現れ、おじいさんは去っていきました。
私に知ると「なんぞー?」という感じだったりもしますが、
おじいさんがものすごく嬉しそうに何度も頷いていたので、まあ、いいかな、と思っています。