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『花見酒の経済』
チューゴ家の子供たちの間ではトレーディングカード集めが流行っています。
コレクターズアイテムというものは、集めているうちにだんだんレア物が欲しくなってくるのが人の常、
香ちゃんもチューゴ君がもっている貴重なカードが欲しくてたまらなくなりました。
チューゴ君は、そんな妹の様子をみて話を持ちかけます。
「そんなに欲しければ、朕のカードを売ってやるアル。元値の2倍でどうアルか」
足元を見られているのは分かっていても、誘惑には勝てません。
「わかったアル。はい、お金」
香ちゃんが余りに素直にお金を出したので、チューゴ君は少し後悔しました。
「なんだ、倍の値段でもホイホイ金を出すのか。すると、これはもっと価値のあるものだったアルか」
そう思ったチューゴ君は、香ちゃんに申し出ました。
「なあ香、今のカードだけどやっぱり買い戻したいアル。元値の3倍出すから」
何もせずにお金が儲かるのは悪い話ではないと思った香ちゃんは、チューゴ君にカードを渡します。
しかし、お金が入って喜んだのもつかの間、別の考えが浮かんできたのです。
「3倍出しても惜しくないということは、もっと高い値段をつけても売れたのかも」