04/10/09 15:48:10
貴重な資料「H2」7号機、引き取り手なく廃棄の危機
打ち上げられずに残ったロケットとして、日本の技術史を物語る貴重な資料となるはずだった
「H2」7号機が、廃棄される恐れが高まってきた。
「H2」は日本初の純国産大型ロケットで、宇宙航空研究開発機構は博物館などでの永久保存
を目指していたが、輸送と保管に数億円の費用がかかるため、引き取り手探しに難航。現在、保
管されている種子島宇宙センターの施設には、開発中の新型ロケットが近く入るため、同機構内
に「もう時間切れ」の声が強まっている。
「H2」7号機は2000年夏に衛星2基を打ち上げる予定だったが、1999年11月、先
行した8号機の打ち上げが失敗。資金と人材を後継機「H2A」へ集中させることになり、19
0億円をかけて完成していた7号機はお蔵入りとなった。
「H2」は日本の技術が初めて世界に肩を並べたロケットだけに、同機構の前身の宇宙開発事
業団は当初、国立科学博物館に所有権を移転したうえで、他の博物館などへ貸し出す予定だっ
た。しかし、全長50メートルの機体は、横倒しにしたり野外に展示したりすると劣化しやすい
ため、展示場の新設に数億円、本土への輸送にも1億円がかかる。
昨年10月、同事業団などが統合されて同機構が発足した際、財産整理の一環で7号機の処分
問題が浮上。北九州市の宇宙テーマパーク「スペースワールド」とも交渉したが、条件が合わず
に断念した。いまや財産目録上の資産価値は「1円」だという。
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