05/03/09 00:13:48
一言いっておきますが、
皆さんが一様に褒めていらっしゃる蓮弁の彩色は造立当初のものではありません。
>>233の方の質問とも関連しますが、
私の所持している『原色版 国宝第四巻』(朝日新聞社・昭和42年10月刊)では、
パンフレットヤチラシ掲載の写真とは別の、
斜め左前方から撮影した弥勒仏の写真が収録されています。
この写真で見る限り、蓮弁のほとんどは色褪せており、(部分的に朱が残ってますが)
かろうじてその輪郭が確認できる程度です。
光背の金箔もほとんど色褪せていますし、螺髪も所々欠損しています。
従って、彩色は『原色版 国宝』掲載の写真の撮影以降に塗り直されたものであることがわかります。
螺髪を含め、補修もかなりおこなわれているのでしょう。
それは決して平安初期以来の彩色ではないこと、
数十年前に塗り直された新しいものであること。
その点をご留意下さい。