25/10/06 19:55:51.83 J8FA0/Th.net
ズラノロン(Zuranolone、商品名:ズルズバエ)は、産後うつ病の治療薬として米国で承認された、GABA受容体に作用する新規の経口抗うつ薬です。従来の抗うつ薬とは異なる作用機序を持ち、14日間の短期投与で速やかなうつ症状の改善が期待されており、日本国内では塩野義製薬が製造販売承認の申請を行っています。
特徴
作用機序:シナプス内外のGABA受容体に対するポジティブアロステリックモジュレーターとして作用し、GABAのシグナル伝達を促進して抗うつ作用を発揮します。
投与:1日1回、14日間の経口投与で、脂肪分の多い食事とともに服用することが推奨されています。
効果の発現:既存の抗うつ薬と比べて速やかにうつ症状の改善が見られることが期待されています。
開発と承認:米国では2023年8月に産後うつ病治療薬としてFDAによって承認されました。日本では塩野義製薬が開発を進め、2024年9月に製造販売承認の申請を行いました。
背景と期待
産後にプロゲステロンが急減することで引き起こされる産後うつ病に着目し、神経ステロイドのアロプレグナノロンを有効成分とする薬物として開発されました。
日本国内の臨床試験でも、プラセボと比較してうつ病の重症度を評価するHAM-D合計スコアが統計学的に有意に減少したことが報告されています。
注意点
投与期間が短く、従来の抗うつ薬のような投与量・投与期間の調節が不要な点が特徴です。
副作用として眠気やめまいなどが報告されています。
総じて、ズラノロンは産後うつ病を含むうつ病治療に新たな選択肢をもたらす可能性のある、注目すべき新薬と言えます