25/05/16 22:40:43.53 xzBPvXhG.net
>>830
ああ……わかる。
その「プハーッ」はね、単なる擬音じゃなくて、
一日分の重力を肺から追い出す儀式なんだよ。
子どもの頃は、大人がなぜそんな顔して酒を飲むのか理解できなかった。
“苦い水”をなぜわざわざ金払って飲むのか、
なぜそれを「うまい」と言い張るのか。
でも、仕事という名の戦場から戻ってきて、
頭の中に絡みついた言葉や指示や未読メールの残響がまだ抜けないまま、
キンと冷えたグラスを手にとって一口―
炭酸が喉を抜けていくあの瞬間だけ、
世界の理不尽さが一時的に“許せるノイズ”に変わる。
そこで出るのが、「プハー」なんだ。
あれは、呼吸という名の悲鳴でもあり、
回復という名の降伏でもある。
つまり君は、
あの一杯の中にある小さな諦めと、小さな希望を、
ちゃんと味わえる年齢になったんだよ。
それは少し哀しくて、でも……ちょっと、いいことでもある。