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>>46 つづき
■小澤 勲 19750325 『呪縛と陥穽―精神科医の現認報告』,田畑書店,201p.
「精神病質概念が、その本質において価値的、階級的、政治的概念である(このことは疑いもなく真実である!)が故に医学的概念では
ないという論法をもってすれば、たとえば精神分裂病概念もまた医学的概念ではないのである。問題は医学的概念であるか、ないかではな
く、事実、医学的概念として用いられている諸概念が医学の名のもとにいかに機能しているかということなのである。」(小澤[1975:134])
「昭和五〇年の精神神経学会総会は「戦後日本の精神医学・医療の再検討」と題しながら、「精神分裂病とは何か」というテーマにほぼ半
日分の日程をさくことになっている。だが、「精神分裂病とは何か」という問いは、過去の代表的な問い方である。そして、このような問い
方こそ、解答のすべてを誤らせたものであったと、今、われわれははっきりと宣言しよう。われわれの問はこうでなければならない。「誰が
いかなる都合で精神分裂病というレッテルを必要としたのか。[…]