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>>534
(上の続き)
懸念されることに、国内での睡眠薬の一日当たり処方量および多剤併用比率は漸増傾向にある(16)。このような状況を
踏まえ、平成 24 年の診療報酬改訂により、「1 回の処方において、抗不安薬又は睡眠薬を 3 剤以上投与した場合に、精神
科継続外来支援・指導料を 20%減算」することになった。
単剤・常用量のベンゾジアゼピン系睡眠薬で効果が得られない場合は代替療法として、メラトニン受容体作動薬であるラメ
ルテオン(283)や催眠・鎮静系抗うつ薬の使用もしくは併用(155)も選択肢となる。催眠・鎮静系抗うつ薬を用いる場合には、
睡眠薬とは異なる臨床プロファイルを有する倦怠感や認知機能抑制などが副作用が出現する可能性があるほか(284)、服
用時刻なども入念に調整する必要があるので、慎重な処方が求められる。同様に、比較的低力価の抗精神病薬(クエチアピ
ンなど)も選択肢になり得るが、気分障害や統合失調症に伴う不眠に対する効果は確立されているものの、原発性不眠症に
対する効果は検証されておらず、推奨できる水準にはない。また、認知行動療法と睡眠薬の併用療法の効果は確立されて
おり、今後は重要な選択肢となり得るが(22, 56)、適応や実施可能施設が少ない点など課題も残されている。