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【連載第1回】ニューラルネットの歩んだ道、ディープラーニングの登場で全てが変わった
状況が変わり始めたのは2000年代後半である。この頃になると学習に十分な大量データと、それを処理できる計算機が比較的容易に入手できるようになった。
ディープラーニングという言葉が使われ始めたのもこの頃からである。
ディープラーニングの圧倒的な精度を示す2つの出来事が2012年に起こった。
1つは画像認識コンテストILSVRCで、ヒントン教授らのグループがニューラルネットを用いたSupervisionという手法で、1年前の優勝記録の誤り率25.7%から15.3%へと4割も削減し圧勝した。
もう1つは米グーグルが構築したニューラルネットがYouTubeの動画を学習して、猫を自動的に認識したことである。
これらはディープラーニングの威力を強く印象づけ、現在も続くブームを引き起こした。
特に2014年8月から半年間で、グーグル、バイドゥ、米マイクロソフトがいずれもディープラーニングの手法で次々に記録を更新した。
常識を覆すアプローチ法
精度の高さだけではなく、それを達成した方法も衝撃的だった。
通常、機械学習で何らかの課題を解かせようとするとき、入力データにアルゴリズムを適用する前に「特徴抽出」と呼ばれる操作を施す。
特徴抽出とは動画像や文章などの膨大で非定型な入力データから予測に効くと思われる特徴を取り出す作業である。
精度を上げるには入力データの性質や課題の内容を反映した特徴抽出の方法が肝となる。
そのため、問題ごとに特徴抽出方法を人間が選択するのが常識であり、入力データや課題に応じた特徴抽出の手法やノウハウが開発されてきた。
ところが、ディープラーニングでは特徴抽出がアルゴリズムに組み込まれ、抽出すべき特徴の選択自体も機械に学習させる。
人手が必要と思われた特徴抽出を自動化し、その上で認識精度を向上させたディープラーニングの登場は従来の手法を覆す大事件だった。
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