17/10/26 18:02:49.90 q+o1XmBn.net
☆端ノ向フ
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難解さがある。
親しみやすい木造家屋を土台に、戦争という極限状況、もやのような霞が浮かぶ魔都のような演出、子取りという怪しげなモチーフ、祭りではぐれたような不安感。
それらが爆発する山場。
やはり、その山場が曲者。
というのは今まで情を刺激して怪しげな雰囲気を作っていたのに、文明の利器としての側面を持つからくり屋敷は知の側面が強い。
例えば操縦者、設計者といった人の手を感じてしまう。
ここは子供の集団が纏わりつく様子がおぞましいだけに、この方向に舵を取ってほしかった。
戦車は作者の持ち味なのだが、相性が悪い。
ナレーションの弁舌者の意気揚々とした怪しさが、爆発しているシーンなので、子供の集団とこれだけで良かったかも。
欲張りすぎて、異様さが分散してしまった印象。
そしてオチも後日談が語られるかと思えば、歯が出てきてぶつり。
初見での印象は弱かった。
ただ、それも後日談を語れない程に壊れた主人公を提示することで、闇の深さ、もやもやした不合理感を与える演出とも取れる。
闇とは。後で知ったことだが作中に出てくる薬品、そして薬膳の肉団子は、人肉によるものではないか。とのこと。
確かに明示するにはショッキングだが、自力でそれを知るには壁がある。
ただ、DVDでの解説などもあるらしく、確かに深遠な闇は初見でも感じたし、わかりやすさを求められる映像作品に反して、一つのアンチテーゼなのかも。
とすれば、山場の戦車という異質さも、ありっちゃありかもしれない。が、何度考えても、ここは作者に殻を破ってほしかった。