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☆或る旅人の日記 光の都
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遠方の背景に見える街。
引いた画面で旅人と街を映して、到着して何が待っているのだろうと期待させる。
ところが、豚の様子がおかしく、とおややと来て、街そのものが水辺に逃げるという発想の一つ上を行かれた驚き。
インパクトが大きすぎて、忘れられない。
初見の印象をまた味わえないのが残念にも思える。
最後の文はまた味わい深い。
「その夜の光景は、宿に逃げられた私に眠ることさえ忘れさせてくれた」
焚き火で一人寂しく暖を取る旅人。
しかしその心はマッチの芯のように仄かに燃えている。
一見強がりともとれるが、シリーズを通して観ると旅先のファンタジーに対して愚直なほどに素直に反応するその人柄に嘘はないことがわかる。
世間的な評価はアカデミーに輝いた「積み木の家」に軍配が上がるのだろうけど、個人的には旅人の日記のファンタジー感が好きだ。
作風は違うし個人の好みなのだが、「或る旅人の日記」はshockwaveでは、ジグゾーパズル、サイトのTOPページも含め、一つの広い世界を描いていた。
インターネットならではの作品としての、強い輝きを放っていた。
webの賞味期限が悲しい。