17/09/03 21:36:28.60 ZA5m6az7.net
☆モノラル
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良くある題材、良くあるオチと思いきや、鑑賞後の余韻の豊かな広がりは、語りすぎないしかし迫力あるラスト一分にありそうだ。
この作品の解釈は二つ(以上)に別れると思う。
1 楽しく演奏していた二人は、やがて別々の道を行き、望まない結末を迎える。
最後のシーンは病床の死ぬ間際の、走馬灯のようなもの。
そこに老人の最後の意思で、ありえない未来を描く。
数えきれない後悔と、あの頃への帰ってこない愛着が滲む。
老人はそのまま息を引き取る。
現実は無情だ。
2 或いはそうした気づきが、二人の若者に奇跡を起こさせた。
或いは典型的な勧誘に、成功者を夢見た主人公、しかし想像力が働きすぎて悲惨な結末まで夢見てしまったという夢オチ。
二人の若者の未来はまだ定かではないが、始まったばかりだ。
個人的には2であって欲しい。
音楽を、お互いがお互いを、好きであり続けてほしい。
そう強く願うのは作品の切り方が絶妙な点。
また老後の描写がリアル、という点だ。
そして、現実にはこんなヒッピーな生活にハッピーエンドはあり得ないというちょっと冷めた考え方もある。
だがそれがあるからこそ、二人の幸せが眩しく、続いていってほしいという日向への願望も大きくなるのだった。