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TSLさんの2019世界選手権男子フリー、元国際審判のジョー・インマンさんとの振り返り
デイブ:今回の男子シングルの採点に関して、羽生のファン達が「ネイサンの点数は高い、とかフリーは羽生が勝つべきだ」とかいう意見もありましたが、どう見ますか?
ジョーさん:現在の採点システムにおいては、誰か勝者かは明らかだ。ネイサンは多くの武器を持っているからね。
フリーでは、羽生はやるべき事をやったが、足りなかった。羽生の技の質はネイサンが実施したものに比べると良くなかった。
羽生は素晴らしいスケーターだが、今回はネイサンの技は全く力みのないものだった。表現に関しては、ペアは少し良いが、女子も男子ももっと注意を払うべきだ。
ただ、私の一番の問題は、羽生の身のこなしだ。彼のジャンプの前を見ると分かるが、腕がダランとしている。
デイブ:羽生はそういう感じのスタイルを持っているんですよ。彼の演技を見たら記憶に残ります。
いつもしなだれたような衣装を着て(オイコラ)腕がダランとして肩が上がってる。
それから下を向いているんです。振付で見上げるようなものをやって投影させたりするけど、大体下を向いてる。
ジョーさん:それはダンスの世界ではダメだ。彼は良いスケーターだよ。ただ基本的には姿勢だ。
姿勢は私にとって大きな事。主観的になるが…例えばオペラでも、声が気にいればどういう風にやってもそんなに気にならない。でも私のいる世界(審判)では、彼らが見せる情熱、動きが音楽に繋がるか。