16/02/11 19:24:55.56 発信元:115.160.137.139 .net
最終的に物語は拓と昌也、二人の少年の生い立ちにまで根源を遡る事になるのだが、考えてみれば「親からの愛情」というのは承認欲求の根源として
不動のものであり、その部分が歪んでしまっていた二人の少年が人間力テストのカギを握り、生徒を疲弊させ続ける「どうでも良い承認の数」ではなく
「自分は誰に承認して欲しいのか?」という問題に行き着くのは当然の流れかと。本作はどこまで行っても承認欲求がベースにある物語なのである
このクラスの対極的な位置にある二人の奇妙な関係はこじれ切ったまま終わり、その点においては何とも救いが無いが、拓自身が誰に認めて欲しかったのかが
明らかにされた事だけでこの重苦しい物語に付き合って来た僅かな救いが拓と読者に齎されるのである