24/05/21 13:44:50.08 If0X/5c6.net
>>717-720
「盲目のもの」は、1978年に創土社から出版された「ラヴクラフト全集 IV」に収録されているフリッツ・ライバー・Jrのエッセイ「ブラウン・ジェンキンとともに時空を巡る」における、英語の"the Blind Beings"の荒俣宏による翻訳。
> 約六億年前の古生代初期に、地球と太陽系の他の三つの惑星に、ここでは〈盲目のもの〉と呼んでおきたい半ポリプ状の種族が到来した。彼らは幾つもの宇宙を抜けて到来したが、その構成物質はわたしたち人類の知識内にあるものである。彼らは翼を持たずに空を飛び、風を武器として用い、窓のない玄武岩の都市を築いた。彼らはもっぱら円錐状の生物を食料にして、しばらくのあいだ地球を支配した。
―ラヴクラフト全集 IV、pp.511-512
ラヴクラフトの「時間からの影」に登場する「半ポリプ状のまったく異質な存在である、恐るべき先住種族」"a horrible elder race of half-polypous, utterly alien entities"に対して、ライバーがとりあえず使った呼称が、しっくりくるのでTRPG「クトゥルフの呼び声」における独立種族"Flying Polyps"の訳に採用されたという経緯かもしれない。