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悪臭で飛行機を降ろされた男性、体組織が壊死する感染症だった
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5月に国際線の機内で体から強烈な異臭を放ち、緊急着陸を余儀なくさせた男性乗客が、壊死性感染症が原因で6月25日に死亡した。オランダ紙テレグラフが報じた。
この不運な乗客はロシアのロックギタリスト、アンドレイ・スチリン(58)だと判明。
彼は5月29日、スペイン領カナリア諸島でオランダの格安航空会社トランサヴィアのアムステルダム行きに搭乗。
耐えがたい悪臭を放ち、周りの乗客が嘔吐したり失神する事態になったため、ポルトガルのファロ空港で緊急着陸。
待機していた救急車に運ばれた。
ポルトガルで降ろされた後、彼はフェイスブックに自嘲気味の投稿をした。「この悲劇的かつ漫画チックな一連の騒ぎではっきりしたのは、俺が感染症だったということ。それも、人を凄まじく臭くする病気だった」
スチリンは病院に搬送されたが、病状が悪化し昏睡状態になった。感染症を食い止めるための手術を繰り返したが、6月25日に死亡した。
妻のリディアは治療中、夫のフェイスブックを通じて友人に逐一状況を知らせた。
スチリンは登場前、滞在していたスペイン領カナリア諸島のリゾート地、グランカナリア島で医師の診察を受けたが、
「ビーチでよくなる普通の感染症」と診断され、抗生物質を渡されて終わったという。ロシアの保険会社には治療費の支払いを拒否され、フェイスブックで友人に医療費の援助を呼びかけるしかなかったという。
スチリンは一流のギタリストで、彼のバンドC-Majorは1980年代の旧ソ連でロックンロールを広めた草分け的組織、モスクワ・ロック・ラボラトリーの創設メンバーだった。最近はジャーナリズムや音響エンジニアの分野で活動するほか、劇場音楽の作詞も手掛けていた。