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不整脈により突然死を起こすブルガダ症候群(ポックリ病)の発症リスクが低減する遺伝子を発見 ~突然死の予防や不要な治療侵襲の抑止へ期待~
本研究成果のポイント】
無症候(致死的不整脈の既往のない)のブルガダ症候群にHEY2(※1)遺伝子多型(※2)変異型が多いことを確認しました。
HEY2遺伝子多型変異型を持つブルガダ症候群は、致死的不整脈を起こす割合が低いことを確認しました。
HEY2遺伝子多型変異型はブルガダ症候群の発症を抑える役割を果たしており、リスクの層別化のマーカーとなる可能性があります。
【概要】
広島大学病院の中野由紀子講師、本学大学院医歯薬保健学研究院の木原康樹教授、越智秀典講師、茶山一彰教授と理化学研究所らの研究グループは、
ブルガダ症候群の人は健康な人に比べHEY2遺伝子多型(rs9388451)の変異型が多いことを確認し、中でも無症候のブルガダ症候群に多いことを初めて発見しました。
また、HEY2遺伝子多型の変異型を有するブルガダ症候群の患者さんは、平均63ヶ月の観察期間内に致死的不整脈を起こす割合が有意に少なく(変異型有6% vs 変異型無19%)、
この遺伝子がブルガダ症候群の発症を抑える役割を果たしている可能性を示唆しています。
今回の結果は、突然死を起こすブルガダ症候群のリスクの層別化に有用であり、
突然死の予防や不要な治療侵襲の抑止に役立つ可能性があり、患者さんに大きなメリットとなります。
本研究成果は、平成28年1月4日(米国東部時間)、米国科学誌「Circulation:Arrhythmia and Electrophysiology」(オンライン版)に掲載されました。
URLリンク(research-er.jp)
余計な発見しやがって