22/03/21 16:47:01.01 NV8p70MA.net
第一章信仰と知識即ち宗教と科学
「諸君!余はキリスト教を以て吾が国体に大害あるものと考えているから、その理由を科学的に証明してみようと思うのであるが、しかし余は独りキリスト教に限らずおよそ宗教と云えば宗派の如何を問わず全く好まぬのである。それはなぜかと云うに如何なる宗教といえどもことごとく吾人に迷信を与えるもので大いに知識進歩の妨害をなすからである」
「宗教者はややもすれば愚説を吐きて『信仰は知識を超絶するものである、信仰は決して知識から得られるものでない、信仰は知識を仮らずして得らるべき道がある。それゆえ田夫野人といえども往々知者識者よりもかえって確実なる信仰を有している者がある』などと主張するのであるが、これが実にわからぬことであると思う。
未だかつて知らぬ事を信ずるということは、如何に考えても出来ることでない。もっともその知るということに精粗の相違はあろうなれども、しかし全く知るという手段がなくしてこれを信ずるということは到底できることでない。
さような信というものは全く軽信・妄信・盲信というような信であってー語に言えばこれが迷信である」