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右翼
うよく
right wing
他の多くの政治的用語がそうであるように、右翼ということばも多義的であり、
対立概念の左翼と同様、元来、相対的な意味しかもたないゆえに、
厳密な定義を行うことは困難である。
右翼の語源は、18世紀末のフランス革命期の国民公会la Convention Nationale(1792~95)における
議席の位置、つまり、議長席からみて左側に急進派(ジャコバン派)、
中央に中間派(沼沢党、平原党)、そして右側に穏健派(ジロンド派)が席を占めたところ
に、その名の由来があるといわれている。
具体的な内外の政治状況のなかで、右翼の活動内容や機能の実態はさまざまに
異なるが、現在では一般に、反共、反社会主義、反民主主義、保守的反動的国家主義、
超国家主義(ウルトラ・ナショナリズム)のエートス(精神)やイデオロギーをもつ、
ファッショ的集団ないし人物を意味する用語として理解されている。[西田 毅]
日本大百科全書(ニッポニカ)
うよく【右翼 right wing】
フランス革命時代の国民公会で,革命の急進化に反対する一派が議長席から見て
右側に位置していたことに由来する言葉で,〈左翼〉を対抗概念とする。
〈進歩〉に対しては〈保守〉を,〈革命〉に対しては〈反動〉を,
〈急進〉に対しては〈漸進〉を志向する政治勢力,人物を指すが,
具体的な状況下で〈右翼〉が何を意味するかは,
その言葉が用いられる政治的場の性格とそこで〈左翼〉とされるものとの相対的関係で決まる
といってよい。革命運動や労働運動の内部の漸進派が〈右翼日和見分子〉と呼ばれたりするのはその例である。
世界大百科事典 第2版