19/01/26 21:05:47.84 wIYRdQUM5
>>711 つづき
編集者: ちょっと意味が分からないのですが。
秋嶋: 先にFTAに加盟した韓国でISD訴訟(投資家が不利益を被ったとして起こされる裁判)が相次いでいるのですよ。そしてそこで明らかとなったことは「加盟国のい
ずれかに事業所を構えていれば誰でも提訴が可能なこと」です。事業実体が無くとも、タックスヘイブンのように書類上の登記だけでいいとすら言われている。このよ
うに「自由貿易によってISD条項を受け入れた国は加盟国の投資家に服従するに止まらず、加盟国に拠点を置く投資家にも服従する義務を負うこと」がルールなわけです
。だから「TPPは米国を除く11カ国との取り決め」というのは全くの詭弁であって、理論的にアメリカ企業は第三国を通じて対日TPPに参加できるわけです。そもそもシ
ンガポールひとつみてもゴールドマン・サックスやシティやメリルリンチなどの支店があるのですよ。だから米国抜きのTPPも米国が参加したのと全く同じ外交圧力が生
じるというカラクリです。
編集者: 自由貿易に加盟したインドなどでも伝統産業が立ち行かなくなり、年間十数万人の自殺者が出ていると言われています。
秋嶋: 社会学者のベックが『危険社会』の中で〝今世紀はリスクが国境を越えグローバル化する時代?と述べているとおりですね。もっとも幸徳秋水は帝国主義につい
て〝投機と強奪の所産である?と100年も前に洞察しています。今風に言うと「略奪に依拠するインフォーマルな経済」でしょうか。