24/02/06 08:21:15.03 WLiMevJK.net
>>988
この未来予想が現実に
そろそろ21時を回り五番街の人通りも少なく、終電も迫ってきたので、
席をはずし、横浜駅の相鉄線乗り場へと向かった
コンコースの照明は薄暗いが、ホームレスの溜まり場であった通路は昨年に全て閉鎖され、
出口は1箇所だけに縮小されたので、悲しいほどのだだ広さは感じられない。
地上2階のホームに上がると、21時14分の海老名行き最終急行を待つ人が数名。
沿線住民の急激な高齢化と減少に加え、3年前に片側24車線の最新16号バイパスが開通して以来、
当線の利用者も激減し、列車本数も大幅に削減され、利用者がゼロに等しくなった駅は廃止された。
やがて5分遅れて急行が入線。10両分あるホームに3連はやはり不釣合いだ。
転換クロスシートに身を沈めて窓外に目をやる。
ほどなく浮かび上がる不気味なシルエットは、一昨年廃止された平沼橋駅の残骸。
荒れ果てた西谷駅での乗り降りはゼロで、
3両で15人余りの乗客を乗せた急行は、横浜駅から地表に出る。
90km/hくらいは出してるだろうが、並行するバイパスの車は100km/hを軽く越える流れで、わが列車を追い抜いていく。
地上に出ても目に付くのは廃屋、廃マンションの類ばかり。
あれは5年前に閉店したジョイナステラス二俣川かと思えば、頭上を第二保土ケ谷バイパスの高架が跨ぐ。
二俣川で客の大半は下車し、残るは私を含めて3人。
希望が丘の廃駅跡を過ぎて、既に照明を落とした瀬谷、大和を通過すれば、
左にはかしわ台の廃車置場である。たった数年しか使われなかった12000系もある。
かつては毎朝始発列車を待つ人で殺気立った雰囲気さえあったと聞く上りホームは、
今は見る影も無く、崩れかかっている。
ここから先の乗客は私一人で、列車は海老名までの何kmかを走る。
かしわ台で最後の1人を降ろした列車は海老名へと走り去る。
この駅も無人化されて久しく、改札口すら跡形もない。
かつては駅の周りにはいくつものビルが建ち並んでいたというが、
今、駅の周りにあるのは、片側10車線化された圏央道だけだ。
ホームから降りた階段の下に止めておいた自転車で、自宅に向かった。