24/12/25 10:57:44.26 KxpGLCg80.net
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クロノシフト・システムは2039年に最初の実用化に成功しました。ただし、その基盤となる研究は2030年代初頭から進められていました。当時、量子物理学の発展により『時間軸の量子的な可視化』が理論的に可能だと証明され、そこから一気に研究が進んだのです。
初めて実験が成功したのは2037年、ヨーロッパの研究機関によるものです。この実験では、過去の3秒前のデータを完全に再現することに成功しました。ただし、この段階では短時間のデータ転送に留まり、人間の意識や存在を送る技術はまだ遥か先の話でした。
転機となったのは2039年、アジア・アメリカ合同の研究チームが開発した『量子安定化装置』の登場です。この技術により、大規模なエネルギー源を用いることで、より安定した時間軸投影が可能となり、2040年に初の『観測モード』が運用されました。
つまり、クロノシフトの本格的な実用化は2040年で、私たちがここに来られるのは本当にごく最近の技術革新のおかげです。2041年現在でも、タイムトラベルはまだ国家間の規制が非常に厳しく、許可された観測者だけが利用できる限定的な技術です。