24/11/03 15:53:25.25 9cuIghkM0.net
>>164
続き
Yさんが来て1年半ほどした頃、Sさんという23歳の看護助手の女性が、最近心霊現象に悩んでいると相談してきた。
Sさんは色白でスレンダーで小柄な可愛い子で、男性職員から人気の女性だった。
彼女が言うには「最近、視界の端に黒い人影が見えるんです。よく見ようとしてそちらに目を向けても、正面に捉えられなくて、よく見えないんです。そしてそれが見えるようになってから、自宅にいる時やプライベートで遊んでる時にも視線を感じたり、寝てたりすると身体を触られるような感覚がして、すごく怖いんです。」とのこと。
俺は早速Yさんに話を伝え、Sさんのところに一緒に行くことに。
Sさんは変な霊が憑いてるんじゃないかとすごく怯えていた。
するとYさんは突然「最近、彼氏とケンカとかした?」とプライベートな話を振っていた。
Sさんが返事に困っているとYさんは「多分その人影は生霊だよ。君にすごく執着してて飛んで来ているんだ。」と言う。
Sさんは「確かに実は付き合ってた人がいて、その人があまりにも束縛的で嫌気がさして、最近喧嘩して別れた。」とのこと。
Yさんが言う生霊の姿はSさんの元彼と一致していた。
Yさん曰く、生霊はなかなか厄介な存在だそうで、一般的な死霊よりも強く、祓っても相手の執着が無くならないと再生することもあるので、一度祓ってから寄せ付けないように魔除のお守りを作って渡すので、それを身につけているようにと言っていた。
そして俺の時のようにSさんの背後に立つと、念仏のような祝詞のような言葉を放ち、持っていた細長い水晶を彼女に向けながら、五芒星と円を描いた。
するとYさんは「これでまずは生霊を祓ったよ。お守りはすぐに作ってあげるから、明日取りにおいで。」とSさんに言った。
そして翌日、Sさんはお祓い後から人影が見えなくなったと安堵していた。
Yさんからは黒水晶と水晶で出来たブレスレットを渡されていた。
曰く、黒水晶は魔除、水晶は浄化の石なのでこれを持っていれば大抵の悪い物から身を守れるよとのこと。
Sさんに「また何か困ったらいつでもおいでね。」と送り出した。