24/10/29 00:11:01.80 f4r89qYd0.net
>>104
続き
消え入りそうな声で、Cが「なんで」と呟くのが聞こえました。
いつの間にか指を弾くような感覚は消え、私はほとんど叫ぶみたいにして
「こっくりさんお帰りください!」と唱え、無理やり10円玉を鳥居に戻して儀式を終了させました。
力を込めすぎていた指先は痺れ、私たちは儀式を終えたあとも黙っていました。CはTシャツの首元の色が変わるほど汗をかいており、泣いていました。
「ごめん、わたし、こんな風になると思ってなくて」
Aがしどろもどろになりながら謝りましたが、Cは泣きながら首を振るだけです。
その後私たちは誰一人として口を開くことなく、黙々と片付けを進めBの家を後にしました。
『事故に遭う』という不気味な予言から更に、Cの不幸は重なりました。
それは駄菓子屋に向かう途中、早足で歩くAの後ろで私とCは並んで歩いていた時でした。
Cの様子はすでに幾分か落ち着いており、普段通りの会話をしていた事から、私も先程の出来事は全て幻だったのではないかと思いつつありました。
もうすぐ駄菓子屋、という時不意にCが何かに躓き、手のひらから何かが飛び出すのが見えたのです。