24/10/29 00:07:14.08 f4r89qYd0.net
>>100
続き
Aの仕業です。10円玉に添えられた彼女の爪の先が白くなっているのに、その場にいる全員が気づいていたと思います。
それでも皆非日常感を楽しんでいたこともあり、Aの行為を咎める人はいませんでした。Cだけが
「なんでダメなの〜」
と不満そうにしていましたが、Aは
「でもこっくりさんの言うことは聞かないとさ…」
といって笑っていました。
時間もいいところだったので、私たちは「こっくりさん、こっくりさん、ありがとうございました。どうぞお帰りください」と唱え、10円玉を誰ともなく押して鳥居に戻し、儀式を終えました。
その後使用した紙は48等分に千切り、塩と一緒に袋に入れて捨てました。
10円玉は、私たちの読んでいた本のルールでは「3日以内に使わなければいけない」ということになっていたので、その日の帰りに駄菓子屋で使うことになりました。
私たちは全員妙な高揚感に包まれていて、帰り際も「またやろう」と口々に言い合いながら帰路につきました。
それからというもの、私たちは週に何度かBの家に集まり、こっくりさんをやりました。何度かやる内に紙を書く係、10円玉を持ってくる係が出来上がり、それぞれローテーションして担っていた事を覚えています。
使った紙を捨てるのも同じ家に集中させない方がいいかも、という考えからその日紙を書く係の人が持ち帰り捨てることになっていました。