24/03/05 15:37:19.55 DiAGG02P0.net
出口王仁三郎聖師は『霊界物語』13巻「信天翁(三)」において自らが偽物であると告白し、美濃か尾張に本物が現れると予言しているという説があります。
まず、前提として、当時の大本や霊界物語の口述を取り巻く環境を見ておきたいと思います。。
大正10年、第一次大本事件のさなか、王仁三郎は『霊界物語』の口述を始めるとともに、それまで唯一の聖典とされてきた『大本神諭』(開祖のお筆先=自動書記を王仁三郎が漢字仮名交じりの文章に改めたもの)と、多くの信者を惹きつけた鎮魂帰神(神がかりを起こす方法)を封印し、大本を『霊界物語』を中心とする教えに切り替えようとしました。
これは、それまでの大本のあり方を否定し、完全に王仁三郎聖師を中心にする方向性でしたから、幹部や信者から大きな反発を招いたことは言うまでもありません。
普通の感覚から言えば、教主である王仁三郎聖師の権威は絶対的なもののように思えますが、実態は極めて不安定なものでした。例えば、霊界物語の冒頭部分は、浅野和三郎を中心とする当時の幹部たちが王仁三郎に談判し、書き換えられたほどです。
『霊界物語』の13巻の口述は大正11年9月で、『霊界物語』の口述が始まって1年経っておらず、まだ旧来の幹部たちが大きな力を持っていました。王仁三郎は『霊界物語』の口述を急ぐ一方で、その権威の確立のためにも戦わなければならなかったわけです(王仁三郎は『霊界物語』は『大本神諭』の神意を誤解のないように伝えるものだとし、開祖やお筆先を否定するものではないと主張していました)。
信天翁=アホウドリとは、そういう霊界物語を批判する人々のことを指しています。