21/09/29 18:29:33.84 XgNeq2pd0.net
当時の話になりますが、彼女が亡くなった数日後から大体四十九日頃まで、ほぼ毎日彼女の夢を見続けていました。
夢は、私と彼女と他の友人達が雑談をしていたり自転車で移動していたり、何気ない日常の場面が多かったと思います。
他の友人達は彼女がきちんと見えているようで、普通に会話をしていましたが、私には彼女の声は強めのモザイクがかかった雑音にしか聞こえないし、姿は黒い靄がかかっていて誰だか判別がつきません。でも、何となく雰囲気で彼女なんだとわかっていました。
何度も似たような夢を見ましたが、いつも私だけが彼女の姿が見えず、声も聞こえないといった夢が続きました。その事が、ただただ恐怖でした。
しかし、ある日の夢で突然彼女が現れました。
夕暮れの教室ではっきりと彼女と向き合って座っていましたが、今まで靄が掛かっていたのに突然姿が見えてしまってまた怖がっている私に、彼女は「怖がらせてごめんね」と謝ってくれました。
とても申し訳なくて、でも怖くて、返事がしたいのに声が出なくて泣きながら首を横に振りました。
そして彼女は「寂しいけど、もう夢にも出てこないから。怖い思いをするのも今日までだから。ほんとにごめんね。」と言っていました。
急に周りが明るくなり、私がもうすぐ夢から覚めてしまうと感覚でわかりました。
すると彼女が慌てて
「お願い、これを捨ててほしい！」とピンク色の紙を出してきたのです。
婚姻届？とかそれくらいの大きさの紙です。
何の紙かわからなくて「何？それは何の紙なのんどこにあるの？」と叫びましたが、私も彼女もほとんど消えて見えなくなり、最後に彼女が「お願い…！必ず捨てて…！」とだけ言い残し、夢から覚めてしまったのです。
それ以降、ピンク色の紙を探し続けています…