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日本が世界から劣後する一因が「PDCA」のやり過ぎ 世界は「デザイン思考」にシフト
URLリンク(news.yahoo.co.jp)
PDCAを回してもイノベーションは起こらない
日本ではPDCAに関する本が多く出版されており、ビジネスマンが実績を出そうと
思えば、PDCAサイクルを回すことが、金科玉条のようになりつつある。
ただ、PDCAサイクルは、「正解」が見えた領域で使うと威力を発揮する。
たとえば、追いつき追い越せの時代に、効率的に高品質な製品を大量生産する時代には
有効な経営テクニックだったということだ。
しかし、時代の先行きが不透明な時代、すなわち何をやるのが正しいか分からない
時代に、PDCAサイクルにこだわり過ぎると、物事が先に進めなくなってしまう。
そもそも先が読めないのだから、その時点で緻密な計画の立てようもないからだ。
そこを日本の企業は、Pづくりにこだわり過ぎて、社内調整に時間を浪費している
ように見えてしまう。そして、Pが出来上がった時には情勢が変化してしまっている。
ロジカルシンキングにも限界
そして、この「PDCAサイクル思考」と対極にあるのが、「デザイン思考」だ。
端的に言えば、デザイナーの発想である。シリコンバレーや深センでは、
この「デザイン思考」をビジネスマンが重視しているように思えた。
「機能性だけなく見た感じ」、「製品がもつストーリー性」、
「個別機能よりも製品群全体での調和」、「論理ではなく共感」、
「まじめさだけではなく遊び心」、「モノよりもモノをもつことの意義」
といったコンセプトから「デザイン思考」は成り立っていると言われる。
世界のビジネスマンは、MBAでロジカルシンキングなどを学んできたが、
これはある程度「正解」が見えている領域で最適解を見出す分析的アプローチ。
「PDCAサイクル思考」も同様のことが言える。これに対して「デザイン思考」とは
決まった課題を解くのではなく、解くべき解を探す力を養うことに重点を置くものだ。
時代の変化が速く、何が売れるかも分からない時代は、「潜在的なニーズ」を
探し出すことの方が重要だろう。