16/07/13 16:08:16.37 K/gkcxibY
お坊さんは、私たちに、昔はどんな事をして遊んだか、という質問からはじめた。
私とFは怖くてほとんど何も話せなかった。
Nがほとんど一人で喋っていた。
彼女の言葉は時々途切れたりした。
「あそこの……―ぉぉ、ブランコでよくふざけて絡まったり……」
時々「ね?」と話をふられた。
最初は会話して良いものか分からなかったが、
お坊さんに「ほら、お話しましょう」と優しく諭され、
次第に話せるようになっていった。
同級生の話、好きだった男の子の話なんかをしたあとに、
Nが
「あああ、小学生に……戻りたいぃ……」
と言った。
お坊さん「戻りたいのは、小学生の頃?」
N「はいぃ……。だって、その後、何もいい事なかったし。
明日も会社いくのやだ。死に……ううん、生きる。生きる生きる生きる。
生きるから、お願い、つらい、つらいの」
お坊さん「そうか、辛いか」
N「つらい、つらい、つらい」
そこから一分くらい、Nが消えた。
いなくなったのかと思ったが、お坊さんが、「まだ」と言ったので、そのまま待った。
またNが出てくる。