25/08/15 17:45:37.36 QHm9HMfM0.net
>―戦艦・賀喜遥香 回想録『Same Numbers』
私は―ただ、
“ありきたり”を変えたかっただけなんだ。
栃木の片隅で絵を描いていた女子高生だった私が、
大艦隊・乃木坂に入るなんて、誰が想像しただろう。
人と争うのは苦手で、周りに馴染めず、
教室で笑えば「嘘笑いすんな」って言われたこともあった。
笑顔は私の鎧だったのに、その鎧すら否定された。
でも―
私は、ありきたりを変えたかった。
いつか、本物の笑顔で生きられる場所を見つけたかった。
その想いだけで、乃木坂艦隊に志願した。
絵を描くように、ひとつひとつの任務を丁寧に重ねた。
努力と誠実さ―それだけが、私の武器だった。
気づけば、私の艦は“大戦艦”と呼ばれていた。
人を守る力、未来を照らす力。
そんな役目を担うようになっていた。
いつしか、設楽提督に言われたんだ。
> 「賀喜って……笑顔がかわいいよな」
その言葉に、不意に涙があふれた。
ああ……今の私は、ちゃんと“心の底から”笑えてる。
昔の私が見たら、信じられないって言うかも。
けど、私は今、信じている。
「Same numbers」の奇跡は、誰かが与えてくれるもんじゃない。
自分で見つけて、自分で信じて、自分で掴むものだって。
“偶然”じゃない。
“必然”だった。
この艦(ふね)に乗り、ここにいる仲間と笑い合える毎日は―
私が、変えたんだ。
私が、変わったんだ。
そして、私が……
乃木坂の“未来の型”になるんだ。