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55歳カズ「現役続行への批判は力」
鈴鹿移籍後、初の関西凱旋を前に胸中語る 25日、京都
サッカー元日本代表で、日本フットボールリーグ(JFL)鈴鹿ポイントゲッターズのFW三浦知良(55)が、25日に行われる東京武蔵野ユナイテッドFC戦を前に、関西メディアのインタビューを精力的に受けている。
クラブ初となる三重県外での主催試合で、会場はサンガスタジアムbyKYOCERA(京都府亀岡市)だが、神戸新聞の取材に「古巣のヴィッセル神戸のファン、サポーターにもぜひ来てほしい」と熱望。
話は、現役続行に対する批判の声にも及び、いかにもカズらしい答えが返ってきた。
-次戦は鈴鹿移籍後初めての関西でのプレーとなる。
「関西には思い出深い二つの古巣がある。京都から始まり、その後、神戸でプレーした。そういう意味では本当にふるさとに帰ってきた感じがする場所。Jリーグで使うスタジアムでJFLのチームが試合をさせてもらえる。関係者に感謝し、喜びをかみしめながらやりたいと思います」
(中略)
-55歳を過ぎてなお現役を続け、同世代の人たちが自分の人生に重ね合わせて勇気や元気をもらっている。
「年齢のことを言われたらそうなんだけどね。勇気や元気をどれだけ伝えられているか分からないけどね。自分が頑張ることで、そう思ってくれるならうれしいことですよね」
-JFLの試合はJリーグと違い、会場入りする際に選手とファンの距離が近い。
「ホームの鈴鹿はもちろん、高知や宮崎などいろいろな地方に行っていますけど、小学生の子どもからおじいちゃん、おばあちゃん、そして僕らの年代の人、30代、40代が、世代を超えて『カズ、カズ!』って言ってくれる。試合後、出口で待っていてくれるのが小学生。自分は、そのぐらいの年齢の孫がいてもおかしくない。彼らからしたら、僕はおじいちゃんかもしれない。そのおじいちゃんに『カズ、ゴールして! カズダンス見せて!』って言ってくれるなんて、サッカー選手としてこんな幸せなことないよね」
「俺が日本代表でやっている頃を知らないわけだし、そもそも生まれていない。今の20代の子もそうだもんね。小学生が何で俺を知ってるのって思う。もちろん今の時代、いろいろ情報は入りやすいけど、親から教えてもらっているんだろうね。見たこともなかった人にさ、ゴールしてくれって期待してくれているわけだから。そりゃ頑張らないとと思いますよ」
-そういう人たちがいる一方で「もうやめたら」という声もあり、たびたび議論になる。そのことをどう受け止めているか。
「やめる理由がないからね、自分としては。人に決めてもらうものじゃないから。自分が続けたければ続けるべきだと思うし、それが苦ではなく、仕事として楽しいと思えるわけだから。反対する人がいること、議論になること自体、それが『話題』なわけじゃないですか。それが選手としての価値。言う人は言うし、言われていないとだめだと思う。サッカーのことに関してはね」
「逆に批判がゼロになったら(現役を)やめるんじゃないのかな。一人でも『やめろ』と言ってくれる人がいる限り、やったらいいんじゃないかなと思いますよ。自分は批判するよりも批判される側にいたいよね。そうやって世間で議論がなされている時も僕は練習して、ピッチに立っているわけですから。一生懸命、次に向かってね。それでいいと思う」
-若い頃から日本代表でも活躍できなければ批判にさらされてきた。
「横浜FCでもそうだし、ヴィッセル神戸でもそうだった。ネット社会で、そういう意見が流れやすくなっているだけで、いつの時代も批判する人は必ず一定の数はいる。どんな人でも、どんなことでもね」
「ネイマールがあれだけ活躍していても言われるんだよ。俺なんか何も言われていないのと一緒だよ。メッシもクリスティアーノ・ロナウドもそう。その人たちと俺は比べものにならないけど、根本的なところは一緒。それが選手としての価値だから。他の人とは違うっていうね。言われなきゃだめですよ。それがやっぱりエネルギーでしょうね、常に」
「でも、面と向かって言ってくる人はほぼゼロですね。握手して、サインしてと来てくれる人に『お前、もうやめた方がいいよ』と言う人はいませんからね(笑)」
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