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2020年(令和2年)3月5日(木曜日) 北海道新聞 北・中空知版
町、社協職員雇い止め通告 北竜保育士ら「不当な介入」
【北竜】町が施設を保有し町社会福祉協議会が運営する町立和保育所の保育士ら
5人に対し、町が4月1日以降の採用を見送るとした文書を送付し、事実上の「雇止
め」を通告していたことが4日分かった。町は通知は不適切だったとして撤回した
ものの、その後、町社協が雇止めを通知した。保育士らは4日付で町社協に対し、
町の不当な介入があったとして、不採用の撤回を求めた。
関係者によると、町は今春の新園舎移行を前に昨年12月、新しい園の理念につ
いて意見を聞く「採用面接試験」を実施。5人は高橋利昌副町長ら町幹部2人と面
接した。その後、文書で「不採用」を通知された。
「面接が試験だったとは伝えられていなかったこと」を不服とする5人のうち4人
は1月10日、町に不採用理由を明らかにするよう請求。町は「面接内容を相対的に
選考した結果」と文書で回答した。町は「採用に関わる面接だと伝えていた」と
主張。4人はいずれも転職活動を余儀なくされた。
その後、町は「労働契約は社協との間で成立しているものだった」として、通知
を撤回した一方、町社協は2月28日、不採用の文書を保育士らに送った。保育士ら
は滝川労働基準監督署に相談、「町長からの、雇用に関する不当な介入があった
ことの事実は否定することも、取り消すこともできない」として、町社協に不採
用の撤回を求める申し入れを提出。3月10日までの回答を求めている。
高橋副町長は取材に対し、「町の通知は不適切だったが、運営委託料を支払っ
ている社協に対して人事権を保持することは問題がない」と説明。町社協の竹林
均会長は「書面を確認していないのでコメントできない」と話す。全国社会福祉
協議会(東京)によると「自治体が民間組織である社協職員の人事権持った事例は
聞いたことがない」と話している。