18/03/31 18:19:38.72 LJzttqci0.net
>>144 ソース
がん性疼痛などの緩和のための病態生理に基づいた新たな治療法の開発 (独立行政法人 国立がん研究センター)
URLリンク(mhlw-grants.niph.go.jp)
研究目的:
本研究は、オピオイド抵抗性のがん疼痛治療薬剤の作用メカニズムに基づいた新規治療の開発、
呼吸困難など治療法が未確立ながん患者の苦痛や病態に合わせた薬物治療法やケアの開発を
行うと同時に、緩和ケア領域の研究支援組織の構築を目指す。
研究方法:
難治性疼痛モデルの作成と新規治療の検討として、①臨床像に合わせた腹膜播種腹痛モデルと
脊椎骨転移動作時痛モデルを確立し、その病態の解明と治療薬剤への反応を基礎と臨床で評価する。
②新規制吐剤として期待されるドロナビノールの疼痛下における精神依存と鎮痛耐性形成抑制の解明。
③呼吸困難の治療開発としてフロセミド吸入試験およびトロメタモールの静注試験。④症状及び
評価系が未確立な進行頭頸部がんの症状と機能に関する観察研究。⑤緩和ケアの臨床研究
支援組織としての体制整備を行う。
結果と考察:
②疼痛下ではドロナビノールはモルヒネの併用による鎮痛耐性はほとんど形成されず、
モルヒネにより誘発される精神依存を有意に抑制することから、ドロナビノールを
がん疼痛治療薬として導入する基礎的な検討を終えた。
結論:
基礎研究の成果は、今後の臨床試験の実施にあたって有用性が高い。リドカインやケタミン、
ドロナビノール等の新規治療薬についても臨床応用が可能な段階にきている。
また、緩和ケア領域の臨床試験では、研究計画から研究実施までのノウハウが不足しているが、
今年度の活動によって臨床試験が開始され、症例集積が開始されたことは意義深い。