17/07/29 01:56:54.44 SFMCHP8hd.net
>>204
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大脳皮質の神経回路は、主に幼少期に環境の刺激などを受けて形成されます。
神経細胞(ニューロン)が軸索を木の枝のように大きく伸ばした後、不要な枝が刈り取られて最適な回路が形成されていきますが、刈り取りの詳しいメカニズムは未解明でした。
そして、この研究では、内因性カンナビノイドシステムが不要な回路の刈り取りを行っていることを明らかにしています。
つまり、神経細胞からアナンダミドや2-アラキドノイルグリセロールなどの内因性カンナビノイドが分泌されて、不要な回路を刈り取っているということです。
これをさらに証明するために、シナプス形成が盛んな赤ん坊のマウスにCB1アゴニスト(CB1受容体に結合して作用する物質)を投与して、シナプス形成が抑制されることを示しています。
(中略)
脳の神経回路はまだ成長段階で、盛んにシナプスが形成され、外界の刺激を受けながら、神経回路が成長している時期です。
カンナビノイド受容体タイプ1(CB1)は中枢神経系において様々な神経伝達調節を行っており、
記憶・認知、運動制御、食欲調節、報酬系の制御、鎮痛など多岐にわたる生理作用を担っています。
そして、この研究では、「CB1受容体を介する内因性カンナビノイドシステムは、乳児期の脳の神経回路が成長する過程で不要な神経回路を刈り取るという働きで、
脳の正常な発達に重要な働きを果たしている」ということを明らかにしています。
CB1を欠損したマウスを解析し、CB1の機能が無いと不要な神経回路が残って無秩序な回路になることを示しています。
つまり、CB1が不要な神経回路を刈り取っていることを示す証拠です。
さらに、外来性にTHCを投与したらどうなるかを検討しています。
外来性にTHCや合成のCB1アゴニストを投与すると、神経回路の刈り取りが亢進するということを示すことで、
内因性カンナビノイドシステムが、脳の神経回路の完成過程で、不要な神経回路の刈り取りを行っていることを証明しています。