18/01/17 22:43:55.92 Ar2kwzRT.net
452 ：俺より強い名無しに会いにいく (ﾜｯﾁｮｲ b1d0-Gjf2 [202.213.176.44]) [↓] ：2017/12/05(火) 07:23:02.85 ID:kBLfamCu0 (1/2) [PC]
「んっ……んっんっ…んっんっんっんっー」
深夜三時半、浅草の古ぼけたビルに、すすり泣きがこだまする
「いい加減慣れろやっ！じゃまた明日な」
けたたましくドアを締め、全裸でうずくまってる小太りな中年を尻目に
恰幅の良い、いかつい顔をしたスーツ姿の男は、そのビルの一部屋から去った
がらんとした、生活感が感じられない、静まり返った室内
ポツポツと置かれた子供向けアニメのフィギュアが、一層部屋を寂しく感じさせる
大貫真也、37歳
たった今、肛門性交を終え、痛みと悲しみに部屋で一人震えている
しばらく虚ろに涙をこぼしていたが、肛門性交の喧騒と打って変わった静寂にたえられなくなり
とうに去った男に、聞こえはしないかと怯えながら、声を小さくしようと努力し呟いた
「俺が悲しいときはいつも肛門が痛いんだけど……いや、肛門が痛いとき俺はいつも悲しいのか……」
「…………まるで俺自身が肛門になった気分だよ」
──オーッホッホッホッホッ──
突然、大貫の背後から大きな笑い声が響く、驚いて振り返った目の前に
タレ目で、異様に並びのいい歯をむき出した、黒服黒帽の男が立っていた
「だっ、誰っ！」
「私こういうものです」
黒服から差し出された名刺には、こう書かれていた
──ココロのスキマ、お埋めします 喪黒 福造──
「いやはや、男女関係のもつれとはよく言いますが、男同士女同士のもつれも、それ以上の厄介なものですね」
「どうです、この薬を飲めば、まるっきり違う人間として生まれ変わる事ができますよ」
「しかも性別も男なら女に、女なら男になれるオマケ付きです」
大貫に迷いは無かった、なんの恐れも抱かず、無邪気に手を伸ばす
「うわーーーーいいなああああｗｗｗｗｗ」
「もうもんじゃ食べなくてすむーーーー」
「もうあんなトロマンじゃない」
すぐさま薬を飲んだ大貫は、朦朧した意識の中で黒服の声を聞いた
「でも気をつけてくださいよ」
「この薬に副作用はありませんが、あまり飲みすぎると効き目が薄くなっていきます」
「自分が望むような人間には、なれなくなるかもしれません、ではお気をつけて」
大貫は気を失った