南条あやに捧ぐat MENTAL
南条あやに捧ぐ - 暇つぶし2ch6:わたしのなまえ
16/08/03 11:45:28.20 xC0yajsDf
*

同日

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7:わたしのなまえ
16/08/03 11:45:52.77 xC0yajsDf
私は、いったん機嫌よく喋りだすと止まらない。
これも病気なのだろう。
楽しくて楽しくて、笑えるような話がわいてきて、そういうときは不思議と、
たいてい周囲の人間も一緒に笑ってくれる。

病名で言えば、多弁、かな。

8:わたしのなまえ
16/08/03 11:46:27.32 xC0yajsDf
ああ。

病名で思い出したけれども、「きりみちゃん」が私によく喋ってくれると話しましたね。
「きりみちゃん」の設定だとか、誰がどういう発想で作ったものだとか、どういうキャラクターなのか、
私はまったく知りません。

うちの「きりみちゃん」は、とにかく天邪鬼で、わがままで、きまぐれ、そしておおらかな子です。

いやなものは「いやだ」と言うし、外出しようと出かけるときには「わーい、きりみも連れてって」といった感じで、
必ず、申し訳程度についている「きりみちゃん」のチャックをあけた中に(といっても小さすぎて実用性はほぼ皆無)
たいていは私の、精神安定剤を入れておこうとする。

持ち歩きたいのは抗不安薬だから、パニック障害、PTSD、そういう発作のときに備えて、持ち歩く。

9:わたしのなまえ
16/08/03 11:46:52.71 xC0yajsDf
「きりみちゃん」の中身はそういうもの・・・

はっ。

何を書こうとしていたのか、忘れてしまった。
記憶が飛ぶ。

数秒前まで覚えていたことを、つい今忘れる。
これを健忘といえるのかわからないが、「きりみちゃん」の何について語ろうとしていたか、忘れる。
抗精神病薬の副作用なのか、統合失調症の症状なのかは分からないが、とにかく、忘れてしまう。

10:わたしのなまえ
16/08/03 11:47:15.49 xC0yajsDf
だから神経衰弱なんて、これは散々使い古されたネタであろうけれども、
神経の衰弱した人間にとってこれほど残酷な遊びもない。

あの一番右にあるのがエース、で、えーと、あっ!余計なことを喋るな!
あーあ、エース、どこだったか忘れた・・・。くそう。
そして結果、惨敗する。

こんな具合だ。
一旦、筆を置く。

11:わたしのなまえ
16/08/03 12:00:27.76 xC0yajsDf
*

同日

*

12:わたしのなまえ
16/08/03 12:02:28.81 xC0yajsDf
「きりみちゃん」のことを書こうと思っているのに、今書きたいのは、
私が肌に触れる自分の髪の毛がうざったくなって、発作的に鋏でざくざくと切り、
目も当てられないような状態になってから大抵すっきりして眠り、
目覚め、そこではじめて、美容院で整ええてもらおう・・・と、冷静さを取り戻し、
美容院へ行く。

まず、この話題が飛び飛びになってしまうことからして、すでに、おかしい。
連合弛緩だったろうか。

13:わたしのなまえ
16/08/03 12:03:16.12 xC0yajsDf
で、いい方法を思いついたわけだ。
手芸に使うような小さな鋏しか部屋に置かないか、
もしくは、帽子をかぶって、防止しておく。ああっ。体温が下がる!寒気がする!
あやちゃん、ごめん、私はあやちゃんほど面白いネタが思い浮かばないよ。

14:わたしのなまえ
16/08/03 12:03:45.33 xC0yajsDf
帽子というのも、なんでもいい訳ではなくて、私のこの腐った脳みそを保護する無駄な頭蓋、
これにぴったりと合うものを見つけて買って、
もともとショートカットである髪型のくせに、時折この発作を抑えようと、被ってみる。

するとどうだろう、耳と、顔、それだけがあらわになり、邪魔な髪の毛のちくちくした感触がなくなる。
万事、解決と。

15:わたしのなまえ
16/08/03 12:04:27.75 xC0yajsDf
H28/08/01 23:04

蝉が死んでいた。
けれど、つがいのキジバトが、つとつと歩いている。
揚羽蝶がちらちら舞う。
見たことのない青色の小さな蝶もいた。
尾のメタリックなブルーの蜥蜴、
小さな蜘蛛、
蟻、
そして名前も知らない鳥が汚れた河をつついている様を、
名前も知らない老人とただ眺めた。

昨日とても気に入って買ったブルーのデニム地のスカートを履いて、
外へ。

16:わたしのなまえ
16/08/03 12:05:02.08 xC0yajsDf
郵便局に行きたかった、銀行というべきか。
私の過去を性欲ひとつで踏みにじった男に経済的な制裁を下さずにいられずにいたから、
示談という形で、ひとりに90万、もうひとりに20万を請求した。
どちらも入院費に充てる予定でいる。

どちらにも携帯電話ひとつで話をつけたけれど、
すんなりと、払おうと、何ひとつ拒絶することはなかった。

17:わたしのなまえ
16/08/03 12:07:15.07 xC0yajsDf
郵便局にはたくさんの人とクレーマーが、わあわあ騒ぎ立て、
煩い店の中、軽いパニック状態になりつつ、
そういえばさっき買ったあんず棒があったなあとか、
にぼしでも齧ろうかな、とかしていたら、
結局印鑑が合わなくて、面倒な手続きをすることになって。

18:わたしのなまえ
16/08/03 12:08:08.93 xC0yajsDf
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19:わたしのなまえ
16/08/03 12:09:20.64 xC0yajsDf
それで、
ブランコを漕ぐでもなしに、
座り、
どうしてか吸いたくなった1ミリのフローラルなフレーバーのメンソールに火をつけて、二本吸って、
帰ろうとすると鶯が啼いていた。

足に、つとつと登ってきた蟻を、
指先ではねるつもりが、殺してしまった。
血を吸って動きの鈍った蚊を、殺した。

帰り道には、やはり蝉が死んでいた。

20:わたしのなまえ
16/08/03 12:10:28.32 xC0yajsDf
*


自分の、脳の異常な活動を自覚する。
蝉か、八日間の命か。
それくらいが丁度良いかもしれないな。

*

21:わたしのなまえ
16/08/03 12:11:07.95 xC0yajsDf
*

なにか手元にメモがある。
私が書いたことは覚えているけれども、
共感することはできない。

 愛おしくてたまらず、
 殺したくて仕方なく憎み、
 嬉しく、幸福の絶頂でありながら、
 光の届かない悲しみの底、只

とだけ。

*

22:わたしのなまえ
16/08/03 12:11:39.70 xC0yajsDf
*

今私が美しいものを見たら泣いてしまうだろうか。
どんなに汚く不愉快なものでさえ愛するのだろうか。
それとも、悪人を必要以上に厳しく罰するだろうか、

勿論、何が何だか、分からない。
私になにか分かるのなら、それは問題ではない。

*

23:わたしのなまえ
16/08/03 12:12:54.32 xC0yajsDf
統合失調症は、病気ではないのだ。
脳の障害、だから精神障害、治らない。

よかったね、元気な女の子ですよ。
でも片目しかありませんね、首をひねりましょう。

それなら、よかった、誰も深く悲しむこともない。
医師も、母親も、単眼児も、仕方ない、と思う。

ただ一見して、
よかったね、元気な女の子ですよ。
でも遺伝子を調べてみたら将来統合失調症になるようですね、首をひねりましょう。

そんな未来がいずれ訪れることを予見しておく。

24:わたしのなまえ
16/08/03 12:18:37.74 xC0yajsDf
おわりに

この世でもっとも愛おしく、そしてもっとも憎むべき母へ残す言葉とする。
また、賢明な治療によって、私の精神状態を改善してくれた主治医へも、感謝の意を表する。

福本伸行先生の著書、「銀と金」から、大好きな台詞があって、
それを今になって引用しようと思ったけれども、それはもう叶わない。

25:わたしのなまえ
16/08/03 12:20:44.13
いわゆる一生のお願いをここで使うとするのなら、
私の父、母、兄に、どうか慰めを。
それが暴言であっても、馬頭であっても、共感であっても、全否定であっても、
もう私の関知するところではない。

読んでくれてありがとう。
いつかまた会おう。

26:優しい名無しさん
16/08/03 23:54:28.57 TCl0udl0V
南条あやちゃんじゃないけど
同じく病めるメンサロ住人として読んだよ。
辛かったんだね。今日はゆっくりおやすみ。

アカギの生き方は格好いいよね。


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