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「親から悪意を教えられたので、当然、私も悪意をばら撒いて生きるしかないのです」、ということに矛盾はないのかも知れない。
だからこそ、「親からは悪意を教えられたが、私は、善意のもとに生きるのです」、という生き方を選び取ることができる、強い克己心を有するひとを、私はとても尊敬している。
悪意に基づく物の取り合いを基調とする動物的で野蛮な原始社会を、完全なものではないとはいえ、現代のような文明と理性の社会へと発展させてきた主人公とは、まぎれもなく、このような勇気のある個々の人々だと思う。
そして、私の幼少期を、暴力や貧困、強制をともなう強固な悪意ではなく、確実な善意のもとに育ててくれた両親に感謝したいと思うようになった。
私は、幼い頃に母が唄ってくれた子守唄や、読み聞かせてくれた絵本の数々を、きっと終生、忘れることはないだろう。