18/11/30 22:19:56.26 kWlew/b8.net
【いつ読んだ】
1970年代半ば過ぎ
【物語の舞台となってる国・時代】昭和20年代くらいの東京
【翻訳ものですか?】いいえ
【あらすじ・覚えているエピソード】
東京の「落第横町」と呼ばれている飲屋街で田舎から上京して叔父か祖父の飲み屋か食堂で働いている少年が主人公。
なぜその飲屋街が「落第横町」と呼ばれているかというと、大学が近くにあり、その大学の学生が入り浸って落第するケースがあるから。
少年が働く店の常連の大学生がいて、他の常連学生と違ってまじめで勉強家で少年をかわいがってくれるその学生を少年は慕っている。
ところがある夜その学生が店のそばで酔いつぶれているのに少年は遭遇する。
「そんなことしてると落第しますよ」と心配して声をかけると、
「いいんだ、もう落第が決まったから」と自嘲気味な答えが返ってくる。
彼は苦学生でアルバイトで学費を稼いでいたのだが、アルバイトに時間を取られて十分に勉強することができず、進級に必要な単位を落としたのだと悔しそうに泣きながら言い、少年はかける言葉が見つからなかった。
【本の姿(ハードカバー・ソフトカバー・文庫等)・装丁・挿絵】
新日本出版から出ていたハードカバーの短編集の表題作でした。
【その他覚えている何でも・解決のためにやったことなど】
タイトルは「落第横町」だったと記憶しているのですが、出版社とタイトルで調べてもよくわかりませんでした。
最近の学生のアルバイト事情の話を見聞きするたびに、思い出され時代がこの物語の時代に逆行しているような気分になり、もう一度読み返したくなっています。