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歯冠計測値28項目に基づく主成分分析の因子得点(岡崎健治・広島県出身)
第1因子 第2因子
男性 女性 男性 女性
縄文-0.156 -1.461 -2.055 -0.691
近世アイヌ(北海道) -1.025 -1.489 -0.695 0.491
近現代(関東) 0.863 -0.286 -0.067 0.715
近現代(九州) 0.870 -0.058 0.455 1.073
近現代(近畿) 1.807 -0.360 -0.260 1.143
近畿地方の人々が江戸時代には既に他の地方の人々よりも歯冠サイズが大きいことが報告されており,
その要因について渡来人の影響があげられている(長岡・平田,2003)。
周知のように弥生時代に大陸から渡来してきた人々とその子孫は,縄文人やその子孫と考えられている人々よりも
歯冠サイズが大きいことが明らかにされている(Brace and Nagai, 1982; 松村,1998; 小山田,1992)。
より大きな歯冠サイズをもつ渡来人が,政治・経済・文化の先進地域である近畿地方に集中的に流入したため(多賀谷,1995),
その影響で同地方の人々は他の地方よりも大きな歯冠サイズをもつというわけである。
ただし,近畿地方では江戸時代以前のまとまった人骨資料が少ないため,同地域の人々の歯冠サイズが
弥生時代から江戸時代までどのように変化したのかについては今のところ不明である。
(岡崎健治 H17)